☆彡Night and day『廼斗』☆彡〜悩んでナイト〜

「先輩の巻き方、いつも惚れ惚れします」


「これ割りと簡単なのよ? 誰にも教えなかったけど、矢鎌さんには教えてあげる」


 静香は微笑みながら椎菜の首に腕を回した。


「先輩」


「ん?」


「私のこと、椎菜って呼んで貰っていいですか?」


「え、別にいいけど……どうして?」


 椎菜は首に回されるスカーフの感触を味わうように目を閉じる。


「死んだお姉ちゃんの声に良く似てるんです。静香先輩の声」


「そうなんだ……。ハイ出来たわよ、椎菜」


「有り難うございます。ワアッ、凄いオシャレ!」


 シャワールームの姿見に自分を写し、はしゃいでいる椎菜を微笑ましく見詰める静香。