静香の口から出た、小さいけれど凛とした声に導かれ、少女は鍵の壊れたフェンスのドアからこちらへ戻って来た。
「真琴さんっておっしゃるんですか。有り難うございました」
少女はひと言礼を言うと、ヘナヘナと膝から崩れ落ち、細かく震え出した。
「大丈夫?」
「ええ。私だって本当は死にたくなんか無かった。でもこれしか思い付かなかったんだもん……グスッ」
少女は静香の膝に縋ってワアワアと声を上げて泣き出した。
「先輩っ!」
扉の陰で様子を窺っていた椎菜が入って来た。
「矢鎌さん。彼女は大丈夫よ、またお手柄ねっ」
「真琴さんっておっしゃるんですか。有り難うございました」
少女はひと言礼を言うと、ヘナヘナと膝から崩れ落ち、細かく震え出した。
「大丈夫?」
「ええ。私だって本当は死にたくなんか無かった。でもこれしか思い付かなかったんだもん……グスッ」
少女は静香の膝に縋ってワアワアと声を上げて泣き出した。
「先輩っ!」
扉の陰で様子を窺っていた椎菜が入って来た。
「矢鎌さん。彼女は大丈夫よ、またお手柄ねっ」



