いつも彼が光に向ける表情よりも、明らかに暗い廼斗がそこに居る。それに気付いた光は注意深く机を降り、机の前にしゃがむと目の高さを廼斗に合わせて言った。
「どうしたの? 具合でも悪いの? 暗いわよ」
「アイツが暗いのはいつものことじゃん」
「暗い癖に偉そうだからムカつく」
同級生達がコソコソと陰口を叩いているが、光は聞こえない振りをして更に聞いた。
「昨日なんか有った?」
「ああ。夢に取り残されかけた」
「ええっ? それは危なかったわね」
夢の世界に閉じ込められた廼斗に出来るのは、その夢の主に話掛けることだけである。前回は光の尽力が有って尚、夢から脱出するのに1週間も掛かってしまったのだ。
「どうしたの? 具合でも悪いの? 暗いわよ」
「アイツが暗いのはいつものことじゃん」
「暗い癖に偉そうだからムカつく」
同級生達がコソコソと陰口を叩いているが、光は聞こえない振りをして更に聞いた。
「昨日なんか有った?」
「ああ。夢に取り残されかけた」
「ええっ? それは危なかったわね」
夢の世界に閉じ込められた廼斗に出来るのは、その夢の主に話掛けることだけである。前回は光の尽力が有って尚、夢から脱出するのに1週間も掛かってしまったのだ。



