☆彡Night and day『廼斗』☆彡〜悩んでナイト〜

「わ、解った。言うことは聞く。な、何が望みなんだ」


 廼斗の左手から新たに伸びた爪が、真島の制服を突き抜けた。


「なっ!」


「お前はまだ自分の立場も解らないのか? ここはもうお前の夢じゃない。今のお前は俺の意のままなんだぞ?」


 そう言って左手に力を込める。ビリビリと真島を支えている制服が裂け始めた。


「ああっ、すいません日暮さんっ。なんでもします、だから許してっ」


 真島は顔面蒼白になり、自分の足元に恐る恐る視線を落とす。


「わああああっ」


 そこへまた1人、同級生が空に吸い込まれて行くのが見える。彼は一瞬で蟻のように小さくなり、そして消えた。


「あわ、あわわ。助け、助けてえっ!」