☆彡Night and day『廼斗』☆彡〜悩んでナイト〜

「「お先に頂いてまあす」えまああすう」


 同じ台詞を返した2人だったが、潮のそれは相当間延びしている。


「ああまたそんなにミルクを入れてっ! 折角の豆の香りが台無しじゃないかっ!」


 僅かな小遣いの中からやっと捻り出したお金で買った、血液にも似た貴重な雫を、味の解らない生徒が穢している。

しかし彼らは今日、2度に渡る感動で我が身を包んでくれた稀有な存在。

ここは百歩譲って目をつぶってやろう。

そう思うと世良は話題を変えた。