「・・・ん・・・」

朝目が覚めると、秋仁さんの腕が絡んでる。

顔を上げると大好きな人の寝顔。


昨日のことを思い出して、顔が熱くなる。

しちゃったんだなぁ。

違和感の残る下腹部に手を当てて、また目を閉じた。




「・・・こ」

ん?

「柊子」

「・・・秋仁・・さん?」

2度寝してしまったようで、私が秋仁さんに起こされたのは朝の8時を過ぎた頃だった。

「おはよう」

優しく微笑んで、まだ半分寝ぼけ眼の私にキスを落とす。

「・・・・!」

な、何事?

朝から甘いっ。

心臓に悪い。

本当に悪い。

バクバクして、顔から火が出そう。

「朝食作ったから、一緒に食べよう」

頭をくしゃっとされて、慌てて飛び起きた。

「ご、ごめんなさい。昨日も用意してもらったのに・・・」

今日こそは私が作るんだって思ってたのに・・・。

「気にするな。顔洗っておいで」

優しく笑うと部屋を出て行く秋仁さん。


・・・なんか・・・全く変わってない態度。

甘さは・・・かなり増えたけど。

ドキドキしてるのは私だけなのかな。

いつもより少しだるい体を起こして、洗面に向かった。


「今日もいいにおい・・・」
顔を洗い、歯を磨いてドアを開けるとお味噌汁のいいにおいがする。

ちぇっ。

本当なら私が

「秋仁さん、起きて」

って頬にキスする予定だったのに・・・。