「話はそれだけ?」
「え・・・」
「じゃ」
「あ・・・」
パタン。
閉められたドアに心は真っ白で。
話をしたら分かってもらえるって思ってた。
秋仁さんはちゃんと聞いてくれるって思ってた。
だけど違った。
秋仁さんの中にある溝は私が考えているよりも遥かに深くて、
「お前じゃ、ムリ」
そんな風に言われた気がした。
話をすることが出来ないなら、メールを送ることにした。
毎日。毎日。
言い訳じゃない。
本当のこと。
だけど、秋仁さんの心は閉じられたまま、開くことは無かった。
諦められなかった。
やっと好きになってもらえたのに。
片思いから始まって、ずっと好きで好きで。
でも、もう限界なのかも・・・。
秋仁さんと話が出来無くなって、メールの返事も来なくて、2週間。
心が折れそうになってた。
誰かに相談しようと思ったけど、これは私の問題で。
私が引き起こした問題で。
だから一人で解決しなくちゃって思って。
気分転換に町に出たとき。
「・・・あれ・・・うそ・・・」
前を歩いていたのは秋仁さんで。
隣には綺麗な女の人。
後ろから鈍器で頭を殴られたような衝撃。
・・・本当にもう、ダメなのかも。
二人は美男美女でお似合いで、久しぶりにみた秋仁さんの笑顔は、私に向けられたものじゃなかった・・・。



