貴公子と偽りの恋

次の日の休み時間。
私は校舎の1階にある、1年3組の教室に向かっていた。

竹中恵という子を見るために。

幸い、ドアが開いていたので中を覗く事が出来たけど、どの子が竹中恵さんなのかさっぱり分からない。

すると、その中によく知った顔がある事に気が付いた。

ああ、そうか。紳一のクラスもここだっけ。

紳一も私に気付き、ダッと走って来た。

「姉貴、俺に何か用?」

「違うの。竹中恵って子、いる?」

「いるけど、どういう事だよ?」

「べ、別に…」

「呼んで来てやるけど、帰ったら説明してもらうからな」

「説明も何も…」

紳一に頼んだのは、失敗だったなあ…