貴公子と偽りの恋

「ごめんね。親って、子供がどんな願い事をしてるのか、すごく気になるものなのよ。今年も書いたの?」

「うん」

「そう? ずいぶん長かったわね。そして今日、頑張って告白したのよね?」

私はコクンと頷いた。

「どうだったの?」

私は昼の事を思い出し、涙がポロポロこぼれ出した。

そんな私の頭を、お母さんは優しく抱き寄せてくれた。

「可哀相に、ダメだったのね?」

私はお母さんの胸に顔を埋め、子供のように泣いた。

しばらくすると、ようやく涙が落ち着き、私は顔を上げた。

「お母さん…」

「なあに? もっと泣いていいのよ」

「あのね。いったんは断られたんだけど、変な条件を出されたの」