貴公子と偽りの恋

翌朝、いつもより1時間早くセットしたアラームで目を覚まし、私はお母さんの特訓を受けた。

そう、それは正に特訓と呼ぶに相応しい、厳しいものだった…

お母さんから、お料理の手ほどきを一からみっちり受けたの。

お米の研ぎ方から始まって、大根やニンジンの皮むき、厚焼き玉子の焼き方、お味噌汁まで!
終わった時は、もうクタクタ。

「お料理がこんなに大変だなんて、知らなかったなあ」

「そうよ、分かった? 慣れればそうでもないんだけどね」

「しかも毎日だもんね? お母さん、尊敬しちゃうなあ」

「そう? じゃあ今度はお父さんや紳一にも料理させてみようかしら」

「あ、それ、いいと思う」