『ふぁ〜…ねみぃ〜』


こっちに来て初の長期休み
寮にいる私は暇をもて余していた


「また欠伸かよ…一日何時間寝れば気がすむんだよ」

『十二時間』

「うわぁ…半日寝て過ごす気?」


コンビニから戻ってきた翔が怪訝そうに見てきた

『わりぃかよ…』


「まぁ寝る子は育つって言うからね…」


さりげなくホローする惺
だけどそのホローを無駄にする奴が一人…

「だけどいくら寝ても背は伸びねーぞ」

『…龍翡お前の背縮めてやろーか?』

「は!?冗談なんだから冗談で返せよ!」

『わりぃな。俺は冗談通じねぇんだよ』

そう言ってにやりと笑う私を見て龍翡は青ざめた
 ガツッ…

「はい!そこまでだ」

『「いってぇ!!!」』

突然割り込んできた郁兄が分厚い本の角で私と龍翡の頭を殴った