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『…はぁ』

私の目の前には一人部屋の病室

『墨田 紳』

プレートに書かれた名前を見ながら息を整えた

『…ふぅ』

ドクンッ…ドクンッ…

動悸が治まらないままドアを開けた

《あ!そうそう…お前にもう1つ報告》

《なんですか…?》

《まぁ…聞いたのは二日前だけどな》

《…》

章次さんとの会話を思い出しながらゆっくりと病室に入った
高鳴る鼓動のまま…


《お前の仲間の墨田紳…》

《紳がどうしたんですか?》

窓側に置かれたベッドの上に座りながら空を眺める人影が1つ…


《まぁ落ち着け…墨田紳はな…》

1つの人影は近づく私に気づきゆっくりと振り返った

《奇跡的に回復して…》
「総長…?」

《意識が戻ったらしいぞ》


『紳…なのか…?』

「やだなぁ〜俺じゃなかったら誰なんすか?」


ギュッ…

「そ…総長!?」

私はベッドに座っている紳を力一杯抱き締めた

『バカやろっ!こんなに寝やがって…心配すんだろ!!!』

ポタッ…

生暖かいものが私の頬から流れ落ちた

「総長…」

『…んだよ』

「ただいまっす…」

『あぁ…おかえり…紳…』

…――――