誰もいない教室はどこか違う世界に迷い込んだ気がする。





徐々に増えていくクラスメイト達が私に声をかけなくても、私がここにいることを現実だと教えてくれる。





「おはよォ。えっと、白橋さん」





「おはようございます。エルさん、岩澤さん」





ホームルームの10分前にエルさんが友達の岩澤さんと登校してきた。





そして、声をかけてくれた。





「へェ、ミクちゃんだっけ? ホント、よく見るとカワイイねェ。今度アンブレのライブがあったら三人で行こうよ」





「はい! 是非!」