「何か違う気がする」





「とりあえず借りて練習してみよう。ないよりはマシだからさ」





「うん。カエデ、ごめん」





カエデはアタシの肩にそっと手を置くと、ケータイを持って少し離れた。





リンナかミクに連絡するんだろう。





二人とも自分のことのように心配してくれている。





三人のためにライブは成功させたい。





でも―――