13.Fly Me to the Moon





それは突然だった。





いつか、が急に来た。





「もしもし、祥雲リンナさん? カミーユです。初めまして、じゃないんだよね?」





ティーン向けの雑誌で圧倒的な人気を誇るモデルのカミーユがワタシに電話をかけてきた。





食事中、慌てて外に出たワタシをみんなはどう思うだろう。





「編集長からオッケーが出たからすぐにでも専属モデルの契約ができるよ」





こんなに早くモデルの話が来るなんて思わなかった。





「事務所の契約じゃない分、渡せる給料は安いけど悪い話じゃないよ」