「………エルさん。私も及ばずながらお手伝いさせて下さい。私も、みなさんとバンドがやりたいんです」





流れる涙をミクはハンカチで押さえる。





「そういうのエルらしいよ。はい、これ」





とカエデは紙を差し出す。





「楽譜?」





「そう。ラズルダズルリリーの最初の曲。まだ歌詞がないから次までに考えてきなよ」





「もしかしてさっきの曲?」





「そうだよ。エルのパートは難しくしておいた」





カエデが意地悪く笑う。