一瞬だった。





階段に踏みとどまることもできずに私達は落ちていった。





「………ミク!」





目を開けて頭を上げるとカエデさんが擦り傷のある顔で私を見ていた。





その向こう、階段の上ではエリザさん達が何か騒いでいる。





「ミク! 血が出てるよ! 大丈夫!?」





意識が体の痛みを感じ始める。