「エルとリンナには話さないほうがいいんだよね?」





二人には余計な心配をかけたくなくて、私はうなずく。





「エルがいればとは思ったけど。ミクがそうしたいならウチら二人で行こう」





話し合って何か解決するんだろうか。





あのヒトの前で私はきっと何も言えない。





怖くて震えてしまうだけな気がする。





それでも―――





「ウチが一緒にいるから。頼りないかもしれないけど、勇気だそう」





私の震える手をカエデさんはぎゅっと握ってくれた。