先生との恋☆Second・Story☆完結☆



「え、やっぱりお昼まだ?」


空きだした食堂内を見回した高橋。


聞けば「まだですよ?」と当たり前かのように帰ってくる。


「だって……もう昼休み終わりじゃない?」
「今日は少しズレたから」


「あっそ」


「自分から聞いたくせに……」


大変だ、と思う。


前に入院していた時は、高橋なんかどーでも良くて。


どんな仕事してたとか、今日は何時から何時まで仕事とか、全く知らなかったし知らなくて良いって思ってたけど。

医者、って言うのは、びっくりするくらいハードだ。


「買ってきますね」


立ち上がって、券売機の方に歩いていく高橋。


離れて行っていても、背が高いからか見える。


患者さんの家族か、高橋は挨拶をされて返してた

……あの笑顔で。

あ、このトレーついでに返してきてって頼めば良かった。

しばらくして戻ってきた高橋が選んできたのは、豚のしょうが焼き定食。


食べ始める高橋を見ながら、テーブルの上に置いた腕に頭を乗せた。

「眠たくなった?」

すぐにそれに気づいた高橋が箸を止めて聞いてくる。

「んー……違う」

「どうしたの?」



「それ美味しい?」

「は?」