真面目に突っ込んでくれる高橋。
「そうなんだけど、そうじゃなくて」
なんていえばいいのかな。
「あたし、ここに来るまでの間に、初めて聖くんに怒られたんだよ」
そう言えば、
顔を覆っていた手を退けた高橋が、え?と首を傾げる。
「高橋が倒れたこと教えてくれて、行くよ!って引っ張られて嫌がったら。ちょっと怖かったもん。よっぽど高橋のことが心配だったんだね」
すっごく焦ってたし。
高橋大好き!って感じがすごく伝わってきたなぁ。
「……そうなんだ」
そういう高橋も、少し嬉しそうで。
怖いと言えば…
そうだ。思い出した。
「ねぇ、」
「ん?」
高橋は知ってるのかな?
「聖くんの彼女、知ってる?」
聞けば、きょとんとした後、また首を傾げる。



