電話の主と、その本人がピンと思い出したことで特定されたのは、その日の夜のことだった。


まじか、まじか。


まさかの!?


顔が浮かべば、衝撃を隠せずその日はなかなか寝付けなかった。


その後岡本さんから謝罪の電話が来たけれど、


俺はその彼氏さんについて触れることができず。


―――久しぶりにバイトが重なってみた岡本さんの左手に、高そうな指輪が嵌められているのを見て。


俺に対してのマーキング的なものなのかと思いつつも。


高そうなそれに、


相手があれじゃぁ、ただのバイト学生は勝てねぇなぁとまた虚しくなった。




『02:思い出します』

憧れは、憧れのままで。