「まだ不安?」

優しく、


そう聞いてくる高橋に、


首を振る。



「ううん、もう大丈夫。安心した。だから、高橋も安心して」


もう十分すぎるくらい、幸せな言葉を貰った。


「……うん。安心しました」


はぁ、と辛そうな息を吐きだした高橋。


あ。

体を離して、高橋を見上げる。


「…ずっとここにいるから…もう寝て。ゆっくり休んで」


そう言って、ベッドから降りようと高橋から離れようとすれば。



「え、」


「ここにいて」


抱きしめられたまま横になられて、あたしも一緒に寝る形になる。

「ちょっと、」


「いいから」


そのまま、目を瞑ってしまった高橋を眺める。


「……ありがとう」


小さい声でお礼を言えば、聞こえたのか。


高橋は目を瞑ったまま微笑んで抱きしめる腕に力を入れた。