「辛いのは分かるけど…大丈夫?」 「ん」 支えられて立たされる。 「どいて」 押しのければ、動く体。そのままサンダルを履いて、聖くんに続いて外に出る。 ―――と。 「…聖!」 高い声が聞こえて、前の聖君がピタ、と動きを止めた。 「………?」 「、あ」 何かと思い、前を見れば、少し先に立つ女性。 聖くんと同い年くらい?大人っぽいその人は、後ろにいた私にすぐに気付いて目が合う。 合った瞬間、大きく目を見開かれて、あからさまにびっくりした表情で。 「…知り合い?」