明日で退院なのに――。 「……気持ち悪い」 もっと早く素直に聞くことができなかったあたしも、この傷も、全部が。 自分自身が。 気持ち悪い…。 横になれば、涙が耳の方へと流れて気持ち悪い。 適当に手を伸ばして掴んだタオルに顔を埋めて、 私はこれ以上涙が出てこないようにギュッと目を閉じた。 ―――どうして。 こんなに胸が苦しいのに、あの発作は起こらないんだろう。 今なら、発作を抑えようと抗ったりしないのに。 このまま楽にしてくれるなら、喜んで差し出すのに。