先生との恋☆Second・Story☆完結☆



そんなに多くは高橋に話して無かったけれど、頭の良い高橋のこと。


その辺は察してくれているでしょ?


「入院費、検査費、そして手術代。どれだけかかったか知ってるでしょ?良くなった今、働いてちゃんと返さないと」


親に出して貰いっぱなしなんて絶対に嫌だ。

自分の不注意でこんな事になった訳ではないけれど、どちらかと言えば親の方が責任を感じていたりもするけれど。


まさか途中でこんな病気にかかるなんて誰も思わないから誰のせいでも無いのに。


返そうとすればそのお金、受け取って貰えないかもしれないけれど、でも、きちんと返したい。

受け取って貰えないなら旅行や形を変えて何か親孝行してあげたいと思うし。


できなかったことをできるようになった今、そういうことに時間を使っていきたいと思ってる。


……それなのに。

「また、親にお金出して貰えって言うの?散々出して貰った後に」


今度は大学に行きたいからお金をって言わなきゃいけないの?


また、親に負担や迷惑をかけなきゃいけなくなるの?

そこまでして大学に行きたいとも思わないし、そこまでして大学に行って学びたいと思うものも何もない。


「分かってるよ。ちゃんと」


静かにそういう高橋にいらっとする。


本当に?分かってくれてる?

「両親に負担をかけたくない気持ちももちろん分かるよ。でも奨学金って言う制度もあるし……申請が通れば卒業した後に返していけるよ?」

優しく、教えてくれる高橋だけど、それを聞きながら私の心の中ではグツグツと感情が沸き上がってくる。


やっぱり、高橋は分かってない。

「……何て」