先生との恋☆Second・Story☆完結☆





目を細めてにっこり笑う赤ちゃんの口から見えるのは、まだ歯が生えていない歯茎。

下は見えるけど……上はまだ。なんか、新鮮。

「目元が横田さんにそっくりですね」

「そうでしょ!?旦那は自分に似てるって言い張るんだけどね」

クスクス笑う横田さん。


横田さんがぷにぷに指でほっぺをつつくと、にっこり笑う。


「かわいー……!癒されますね!!」


「……ふふっ、」

「え?」

急に声を上げて笑いはじめた横田さんに首を傾げる。


あたし、何か変なことを言った?


笑っている意味が分からなくてただ横田さんを見つめるあたし。


「ふふっ、ごめんね。同じ事を言うものだから」


あたしの視線に気付いた横田さんが手で口を押さえながら言う。


「同じ事?」

「ええ。高橋先生も以前こうして抱いた時に“癒されますね”って言ってたの」

「高橋も、ですか」


誰でも癒されると思うけど、高橋も同じ事言ってたんだ……とただ思った。


「しかも今の心ちゃんのようにすっごい笑顔で。…言い方まで似てたから思わず…ふふっ」


笑いが止まらない横田さんに、あたしは困ったまま赤ちゃんをあやす。


なんだか恥ずかしくなってきた。


しばらく笑い続けて、ふーっと大きく息を吐きだした横田さん。