突然部屋に響いたノック音。


誰……?


高橋が来るには早い。
看護師さんも来るような時間帯では無い。



「、はい!」


聖くん……?はこんな時に来るような人じゃないしなぁ。



取り敢えず返事をして、ドアの向こうの人物が姿を表すのを待つ。


「……岡本」


「あ」


ゆっくりと開いたドアから、
少しだけ顔を覗かしてニヤっと笑う……


「有岡くん!」

「おー久しぶり!」


数日ぶりに見る相変わらず元気そうな有岡くんの姿。


ベッドの上に座って、パイプ椅子を取り出す。


「なんだ、入院って言うからもっと弱ってるかと思った」


「何か異常が見つかったらどうしようかって不安じゃない?」

「全っ然!この前の検査でも大丈夫って言われたし」

「あ、そうなの。じゃあコレいらなかったか」


さっきから気になってはいた袋を見る有岡くんに首を傾げれば。


「これ」


「わ……小さい!」