先生との恋☆Second・Story☆完結☆


聞けば、「全国展開だし客来なくてもぜってぇ潰れねぇよ。まぁ来るけど」らしい。

かなり脱力系の、バイト仲間。

すでに1シアター入場が始まっているらしく。


シアター内に吸い込まれていくお客を見ながらあたしも歩を進める。






――少し前に始めた、映画館のバイト。


受付や、ドリンクコーナー、シアター内の清掃と、特に走ったり重たいものを持ったりする事も無い。


時給も良くて、おまけにあさみと同じ建物内と条件も凄く良くてすぐに決めた。

高橋の許可も、結構すんなりおりた。


スタッフルームの更に奥。


更衣室の自分にと割り当てられたロッカーを開け、中にある黒を基調とする制服に身を包む。

そして、ここに来るまでに若干汗をかいて首に張り付いている肩の辺りで一つに纏めていた髪を少し高めの位置に結びなおす。


ずっと伸ばしていた髪。

いつの間にか胸の下まで達してる。……切ろうかな。や、染めてみようかな。


入院した時にプリンは絶対に嫌だしとずっと黒だったけど。


ちょっと明るい色にすれば、軽く見えていいかもしれない。



鏡を見ながら、ふとそんなこと思いながら更衣室を後にする。