先生との恋☆Second・Story☆完結☆



逃げていたことがバレたアキラくんは、ヘラリとあたしを見て笑う。

「薬、ちゃんと飲まなきゃダメでしょ?」

「……ごめんなさい」


素直に謝って可愛いなぁ。あたしだったら絶対に謝らないで言い返しちゃうと思う。


嫌なものは嫌だよね。わかるわかる。

「とにかく、部屋に戻るよ。岡本さん、ごめん、先に部屋に……」

アキラくんを部屋に送る為だろう。


顔だけをこちらへと向けてあたしに言う高橋に別にいいよーと頷こうとすれば。


「アキラくん!いた!!」


バタバタと高橋の向こうから走ってくる足音が聞こえて。


あたしを見ていた高橋も、アキラくんもそちらを見た。

「あ!」


アキラくんが、ぎゅうっと高橋の首にしがみついて隠れるように顔を埋める。


「どこに行ってたの!」

ハァ、と息をついて、高橋に抱かれたアキラくんを見るのは白衣を来た……女医さん。

纏められた髪。

斜めに流された前髪。


化粧もそこまで濃くないけれどオーラがすごい。大人っぽい、落ち着きがある。


”できる大人の女性”というものにわぁーとあっけにとられる。女の先生もいたんだ……初めて見た。


「逃げて……お母さん達も探してたんだよ?」


「ごめんなさい……」


「もう僕が怒ってアキラくんも反省してるから。ね?」


高橋に怒られ、その後この先生に怒られて。