先生との恋☆Second・Story☆完結☆


「あいつ…」

ペットボトルを見ながら、呆れたように脱力する高橋に笑ってしまう。

「馬鹿じゃないの…」

呆れを通り越したら笑ってしまうのだろう。

エレベーターに乗り込めば、ふっと高橋が笑った。


高橋は前を向いてるけど、ちょっと顔を上げれば高橋の横顔が見えて。

さっきの聖くんとの会話が脳内で再生される。


……可愛い子にねぇ。


高橋よりも他にもっと格好いい人はいたんじゃないの?


告白した人を見てみたい。

「…どうした?」


あたしの視線に気づいたみたいで首を傾げる高橋。

「なんでもなーい」

エレベーターで自分の階について、自分の部屋へと向かう。


相変わらず、にぎやか。ガヤガヤ煩いのは仕方ないけど耳が疲れる。


廊下を歩く人達を見ながら、今日もやっぱり見舞い客が多いなーと感心していると。









――――急に



横の部屋からあたしの方に飛び出してきた子。


「わ、」

ぶつかる、と思って足を止めれば、グッといきなり腕を引かれて体が動いた。

痛い。


いきなり力を入れられて痛む腕。