先生との恋☆Second・Story☆完結☆


……でも。高橋の目の前では、さすがに聞けないか。


残念。

「さ、何分外にいるんですか。ここ、暑いでしょ?部屋に戻りますよ」

腕を引っ張るように持ち上げられて、携帯を開けばここに来てから1時間くらい経っていた。

「えー…まだ大丈夫だよ」

「いいから。戻りますよ」

またうるさい中に戻っていかないといけないと思うと、憂鬱。


暑い、よりもあたしは静かな方を取りたいのに。


「聖も。仕事に戻れば?」


「はいはい、じゃあ戻りますよー」

ちぇ。

立ち上がった聖くんに続いて、あたしも仕方なく立ち上がる。


「また明日ね」


「あ、うん」


ニッコリ笑った聖くんが、口角を上げて、背を向けて院内に入っていく。

”明日ね”
その言葉で気付く。


多分、今日の続きを明日話してくれるんだろう。明日まで気になるけどお預けかぁ。

「明日も通うの……」

そんなあたしの隣で、ハァ、と横で溜息を吐いた高橋。

「楽しみー」


「戻りますよ」


歩き始めた高橋の隣に並んで歩きだす。