先生との恋☆Second・Story☆完結☆




咄嗟に別のことをさも事実のように喋る。


嘘ではないけどね。本当にその通りだし。


「検査する為に入院したんでしょ?」


少し呆れたように笑みを交える高橋に何故か安心する。


あぁ、気付かれなかった。良かった。と。

「そうだけどさ……」


「聖も。わざわざ会いに毎日来るなんて……」

「通ってますよーお嬢の為に」

「暇人?」


「まさか。リハ室やベッドサイドでやってんの見てんだろ?どこが暇そうなんだよ」


「じゃあ早く戻ったら?」


「心ちゃんに癒されよーと思ってね。って、やきもち?」


ヘラっとふざけて笑った聖くんを見て、バシッ、と高橋が無言で聖くんの頭に手のひらを落とした。


すごくいい音がした。痛そう。

「痛ぇ……」

自分の頭を擦りだす聖くんを見ながら、あたしはさっきの続きを思い出した。



聖くんさっき、何を言い掛けたんだろう。


すごく気になる。