やっとチャイムが鳴り、私の心は安堵で満ち溢れた。 やったぁ~何事もなかった。 号令も終わり、私はルンルン気分で教科書を鞄におさめた。 そんな私に、冷たい声が降る。 「若池さんは、放課後教室に残っていなさい」 え、と顔を上げた。 ぶつかる視線。 河津先生の口元が少し上がったように見えた。 ぞわぞわと背筋が凍る。 胸が締め付けられるように痛い。 ・・・・恐い。