地面に落ちた葉が、小さなパンジーの上に落ちた。 重なる二つが、何かを示している気がする。 私に、何かを・・・。 丁度チャイムがなる。 私は外をずっと眺めたまま。 起立の声で立ち上がった。 「裕子、なに見てんの?」 翔が私の隣へ来ると、外をじっと眺めた。 「あのね、あそこに一本だけパンジーが咲いてるの」 下を指差して、笑った。 「どれどれ」 指を指した方向を翔が見る。 翔の顔を見ると、とても明るくて太陽の光に照らされて輝いて見えた。