「ありがとね、翔。」 また、途切れそうになる意識。 お礼をいいたくて、翔に「ありがとう」って伝えたくて。 私は、いつものように笑った。 「どういたしまして」 目を閉じたとき、彼のその言葉だけが聞こえた。 そして私はまた、眠りについた。 微かに頬に触れた、感触を確かめる前に。 ―――――――― ――――― ぱっと目を開くと、私は自分の部屋のベッドにいた。 時計を探し、時間を確認する。 確か、あのときが3時限目だったから・・・。 今は・・・6時!? どれだけ私寝てたんだろう・・・。