アセトアルデヒドの悪戯(イタズラ)



「実はね」


連は、トップから手を離した。

すとんと、それは、戻ってくる。


「また、作った」


ポケットから、渦巻きのついた、ピアスを取り出した。


「彫金科のやってる教室で、つくった」


白亜は、連の顔を凝視した。


「連・・・」

「え?」

「連、何で、被服科に来たの?彫金に行けばよかったのに」


連は、笑みを引っ込めた。


「それは・・・」


言って、真顔になる。

白亜を、じって、見つめて・・・