アセトアルデヒドの悪戯(イタズラ)

こういう場面に出くわすことが分かってたからって、
可愛い格好ができたか?あたし。

白亜は笑ってしまった。
ハルカが、でっかい目を輝かせて、連に近づいてくる。

そうか。

ハルカも、連と同じだった。

モテるのに、

彼氏がいない。

そうか。

彼女の目当ては、この、連だったんだ。

白亜の体の中に、ズキンと痛みが走った。

ダメだ。

いっそ、このまま、後ろ向きに階段落ちしてもいい。

けれど、それもできなくて、自分で、下へ向かう階段へ、向きなおした。

ハルカが、話しかけている。

連も、応えていて。


何だろ。


ふっと思い出した。