この、ばか兄・・・

白亜は何かいってやろうかと思ったが、制服の一部である、ベストの背中を引っ張られた。

そのまま、カウンターの奥の、バックルームに連れて行かれる。

「ま、いろいろあったけど」

白亜を引っ張ってきた、礼二が言った。

「20歳になったら、ここの手伝いをする約束だったんだろ?

なら、約束を果たしただけだ。

うらまれる筋合いはないからな」

白亜は、礼二の腹筋の辺りをじっと見ながら聞いていた。