愛乗りシンドバッド

風のように流れる
景色とは相対して
ゆっくりと流れていく
自分の時間。

まるであいつの傍らで
寝ている時みたいに
呼吸は確かに安らいでいる。

大黒ふ頭を
目指してるのかな?
……そうか、
横浜の街にかかる
虹をもう一度みたいんだ。
あの時みたいに。

死はいつの間にか
隣合わせで、
危うい走りは
痺れていた俺の思考を
狂わせる。

ベイブリッジ……
もし……、あの橋を越えれば、
この不幸な世界が
変わりますように……
神様……頼みます……。