愛乗りシンドバッド

果たして話を紛らわされた
俺だったが、
だいたいあいつ
自分が何をしてるのか
見識に疎いんじゃないか?

やることなすこと
非常識すぎて
まるで俺が
肝の小さな男みたいだ。

ええい、めんどくさい。
やっぱやめようかな。

「ちなみに私の感覚だと
Eカップのギャルが
この中で1人、
お前を待ってるぞー」

……えっと、
どんなんだっけ。
病室の感覚。

ハルが段違いに高くなった
海岸線の国道から
手を振ってくるのを無視して、
俺は砂浜を歩き
遠く波打つ海のロッキングに
耳を澄ました。

それに海の家からの音楽。
楽しそうな笑い声。

そして……。

「お兄さんお兄さん……」
と、俺は呟いた。

「お兄さん、お兄さーん!
海の家使わなーい?
シャワー付きで
安くしておくよ!」