愛乗りシンドバッド

別になんて事はないさ。
ただあの子とは
上手くいかなかっただけ…。

そう思うようにしても
心の虚脱感は募るばかり。

それを吹き飛ばすように
家の前の路肩に
適当にとめてる
バイクのキーを回して
エンジンをかける。

XJR400。
ホワイトパールの四気筒。

彼女との思い出を
振り切るために
ペケジェイにまたがり
涙を横に切って
アクセルを回した。