愛乗りシンドバッド

「貴様は兄様の優しさを
ふみにじったんだ。
そんなふざけた理由しか
言えないなら
この場で兄様の無念を晴らす」

「……理由?」

そして激しいつばぜり合いの末に
女は言い放つ。

「それは私ではなく
自分の胸の内にでも
聞いてみなさい」

それは砂漠の夙夜のような
厳しい目つきであった。

ジン……。

古鳥だとはまるで思えない。
他人のそら似。
ルフやマジュヌーンと一緒。
狂気の目だ。