愛乗りシンドバッド

けれど目はつり上がり
恐ろしく鍛えられた筋肉の鎧は
およそ人の形相に見えなかった。

捕まった状態から
そいつの顔面を思いっきり
モルジアーナが殴ろうとしたが、
それももう一方の手で
楽々抑えてしまう。

しかもその腕を
おいしそうに舐めやがった。

俺にいたっては
見事に太い腕でロックされて
身動きもできない。

それを見ると
首謀の赤い帽子の女は
満足そうにゆっくりと
こっちへ歩み寄ってきて、
暴れるモルジアーナの
小さな鼻をつまんで
無理やり従えさせた。

そして耳元で何かを
囁いたと思ったら、
モルジアーナは俺の横でがくっと
力なくうなだれて
動かなくなってしまった。