愛乗りシンドバッド

「ただその現代にいる
ジンのことなんだが……、
意外な事実もわかっている。
知る覚悟はあるか?」

話すのを躊躇しかけたハルに
先を言うように手で促した。

別にもったいつけなくったって
充分俺は驚いて
膝が今にも笑いそうである。

気づくとハルの瞳が
今までにないくらい
朱の色に染まっていた。

そういえば――と、
さっきの猿共の目も
赤く焦がすような
色をしていたのを
俺は覚えていた。

「古鳥マリ」

……ん?

「この時代では
そう名乗っているらしい。
お前の幼なじみで
小さい頃に遠くに
越してしまった友達さ」