肩で息をするあたしに、モモは言った。



「……告白は?…どうだった?」


「………っしてない!」




数秒の間ができた。





「してないって……何でまた!?」


「する必要…なくなったから。」



モモは、意味が分からない、という表情。



思わず、あたしは笑った。





「って、エリー!?足どうしたんだよ!!?」


「え?」




自分の足に視線を落とすと、親指と小指の外側から血が滲んでいる。



「あ、大丈夫、大丈夫!
たいした事ないって。」




笑って言うあたしを見て、モモは唇を噛んだ。


それから、黙って背を向けて屈みこむ。






「……送る。今日、チャリじゃねぇから乗れ。」


「…って、な、なに言って!?無理!無理!!」


「いいから!」


「モモが潰れる!!」


「潰れない、潰れない。
………そんな足で歩かせるわけいかねぇだろ。俺が嫌なんだよ。」