モモを叩いた時の熱さが、今も右手に残っている。 それは、悲しくて、寂しくて、愛しい熱。 モモの言っていることは、全部的を得ている。 あたしが下らない嫉妬に胸を焦がしていた間、モモはもっと別のものを見ていた。 先の先、ずっと未来を見ていた。 あたしなんかとは比べものにならない程、モモは大人だった。 ちゃんと自分の道を、夢を見ていたんだ。 あたしは、どこまでもガキで、身勝手で………。 それでも、 それでも、言ってほしかった。 こんな、あたしだけど……こんな、あたしだけど…………。