『由梨さん、顔をあげてください』
「ーッ名前で呼ばないでっ」
『…すみません。でも苗字がわからない。
いや、わかったとしても僕は君のことは名前で呼びたい』
……え?
どういう、意味?
そろりと顔をあげる。
『泣きそうな顔しないで。由梨さんは誤解してる』
「誤…解?」
『そう、誤解。そうさせてしまったのは僕なんだけどね?
軽はずみに嘘なんてつかなきゃこんなことにならなくて済んだと今、後悔してる』
端正な顔を少し歪ませてそう言われたけれど、私にはなんのことだかさっぱりわからない。
『わからないって顔してる。説明するから、その前に聞かせて
君が…由梨さんが今泣きそうなのは…
少なからず僕に好意があるからだと思って…間違いない?』
はっきり、好きなのかと問いかけられて心臓が止まるかと、本気で思った。
「ーッ名前で呼ばないでっ」
『…すみません。でも苗字がわからない。
いや、わかったとしても僕は君のことは名前で呼びたい』
……え?
どういう、意味?
そろりと顔をあげる。
『泣きそうな顔しないで。由梨さんは誤解してる』
「誤…解?」
『そう、誤解。そうさせてしまったのは僕なんだけどね?
軽はずみに嘘なんてつかなきゃこんなことにならなくて済んだと今、後悔してる』
端正な顔を少し歪ませてそう言われたけれど、私にはなんのことだかさっぱりわからない。
『わからないって顔してる。説明するから、その前に聞かせて
君が…由梨さんが今泣きそうなのは…
少なからず僕に好意があるからだと思って…間違いない?』
はっきり、好きなのかと問いかけられて心臓が止まるかと、本気で思った。