「亜希ちゃんありがとう」



お陰で自分の気持ちに気付けたわ。




「強がらずに素直に会いに行ってみようかしら」




会えるかわからないけれど。

例え義彦に文句や冷やかしを言われても。

バカにされても呆れられても構わない。




彼に会えるまで通いつめてやるわ。




「さて!休憩はおしまい!仕事に戻りましょうか」




『はいっ!頑張りましょうね』




亜希ちゃんはとても嬉しそうに笑いながら頷いた。




亜希ちゃんの言った頑張ろうは、仕事だけじゃなくてきっと彼に会いに行くことも含めての言葉なんだとその笑顔でわかった。




適温を過ぎてしまっていたけれど、そして温くなりかけたローズヒップティーを飲み干す。




とても優しい味のするそれと、同じように優しい亜希ちゃんの笑顔と心遣いは勇気を与えてくれた。