そして、お兄ちゃんはあたしに口付けをした。
お兄ちゃんの唇が離れたあと、あたしは何度も好きと伝えた。
今までの想いを伝えるかのように。
お兄ちゃんも何度も好きと時々愛してると耳元で囁いてくれた。
「なぁ、」
すると、お兄ちゃんが何か言いにくそうな表情をした。
あたしは首を傾げ、お兄ちゃんの言葉を待った。
「お兄ちゃんって言うの、止めないか?」
お兄ちゃんは恥ずかしそうに言った。
「え?」
「というより、止めてくれ」
あたしは訳が分からず、疑問符を飛ばすしかなかった。
「名前で呼んでくれよ。お兄ちゃん、じゃなくて俺の名前」
「…あ」
そういえば、あたしは物心がついたころには既にお兄ちゃんとしか呼んでいない。
「今、呼んでくれないか?」
そう頼まれたら断れる訳がなくて、あたしは小さく頷いた。
でも、いざ言おうと思っても恥ずかしくて言えず、顔を俯かせた。
そして、意を決してあたしはお兄ちゃんの名前を言った。
「 」
小さな、小さな声。
お兄ちゃんに聞こえたかも不安になる程小さな声しか出なかった。
あたしは、おそるおそる顔を上げると、そこには嬉しそうに、少し頬を紅に染めて笑うお兄ちゃんの顔があった。
お兄ちゃん、これからは名前で。
お兄ちゃんの唇が離れたあと、あたしは何度も好きと伝えた。
今までの想いを伝えるかのように。
お兄ちゃんも何度も好きと時々愛してると耳元で囁いてくれた。
「なぁ、」
すると、お兄ちゃんが何か言いにくそうな表情をした。
あたしは首を傾げ、お兄ちゃんの言葉を待った。
「お兄ちゃんって言うの、止めないか?」
お兄ちゃんは恥ずかしそうに言った。
「え?」
「というより、止めてくれ」
あたしは訳が分からず、疑問符を飛ばすしかなかった。
「名前で呼んでくれよ。お兄ちゃん、じゃなくて俺の名前」
「…あ」
そういえば、あたしは物心がついたころには既にお兄ちゃんとしか呼んでいない。
「今、呼んでくれないか?」
そう頼まれたら断れる訳がなくて、あたしは小さく頷いた。
でも、いざ言おうと思っても恥ずかしくて言えず、顔を俯かせた。
そして、意を決してあたしはお兄ちゃんの名前を言った。
「 」
小さな、小さな声。
お兄ちゃんに聞こえたかも不安になる程小さな声しか出なかった。
あたしは、おそるおそる顔を上げると、そこには嬉しそうに、少し頬を紅に染めて笑うお兄ちゃんの顔があった。
お兄ちゃん、これからは名前で。

