瑞兄達の姿が見えない場所に急いで移動すると、みぞおち負傷から奇跡の生還を成し遂げた小杉春流が、大声で怒鳴り始める。




「…ったく、お前何するんだよ!リアルに死ぬかと思ったわ!てか誰がお腹ピーピーだよ!」



「うるさいっ!アンタこそ、酷く沈んじゃってどうしたのよ!」



「…お前には、関係ねぇ」



「折角の北海道なんだから、少しは楽しもうって気持ちは無いの!?」



「…無ぇよ」




あたしと口喧嘩をする小杉春流の表情は、やっぱりいつものイカツイ感じでは無くて。




「ねぇ…一体何があったのよ…?」




気付けば、あたしは小さい声でそう呟いていた。




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